第35章 紙一重の二人 逆ハー
<カラ松side>
今日は朝から雨。
シトシトと音を聞きながら、名曲が浮かばせようと俺は窓に腰掛けていた。
「ねね?カラ松」
「ん~?」
本を読んでいたヒナが俺を呼ぶ。
キュートなその声に呼ばれるだけで嬉しくなってしまうオレ。
「ちょっと運動しに行こっか?」
「レ、レディと運動!?」
まさかのお誘い!?
とうとう俺にも卒業の時がっ!?
初めてだが……パーフェクトにやってやるさぁ!レディ!
「十四松ー」
「……えっ?」
「あい!ヒナ呼んだー?」
ヒナが名前を呼ぶとどこからともなく現れた十四松。
一体、どこにいたんだお前……
「運動しよう!」
「いいよー!
ここでプロレス?野球?
それともここでセクロス?」
「ノ、ノンノンッ!じゅーしまぁーつ!
最後のは違うんじゃないかぁ?」
ま、まぁ俺もちょっと考えてしまったがぁ!
さすがに口には出してないぞ!
「セクロスって何?」
「んーっ?!レディ!?
それは知らなくてもいいことだぁ!
その言葉はレディは簡単には言っちゃあダメだぞぉ」
「えっとねー
僕とヒナが、裸になってー」
「じゅっじゅーしまぁーつ!?
それ以上言っちゃったら、どうなるかわかってるなっ?十四松っ!?」
「カラ松兄さんうるさい」
「ん~?!
なぜ俺が怒られるんだ!?」
「じゃあ、私、動きやすい格好に着替えてくるね」
「ん~?」
「じゃあ、僕もー」
くっ……十四松め……
何だか悲しくなってしまったオレ……
だが俺はこんなことでは泣かんぞ!