第33章 色めく二人 逆ハー
<一松side>
ある日曜日。
俺はコタツでエスパーにゃんことまったりしていた。
そこに現れたのは満面の笑みをしたカラ松。
「ヘイブラザァー?出かけるぞっ♪」
「……は?
なんでお前と出かけなきゃいけないわけ?」
「レディが三人で出かけたいそうだぞ?」
なんで俺とカラ松なの?
面倒くせ……
「……俺は行かない。
ふ、二人で行ってこればいいだろ……」
「俺なんかいたって盛り上がらないし、どうせ出かけるならヒナと二人がいい」
にゃんこがすかさず俺の気持ちを代弁する。
……くそ……
だだ漏れじゃねーか!
「三人で出かけたいって言ってるんだ。
たまにはいいだろ?」
「ブラザーが一緒でもヒナへの溢れる愛は変わらないのさ」
こいつ……にゃんこに痛いこと言わせるなよ。
とりあえずぶっ殺したい。
「おまたせー!」
ヒョコッと顔を出してヒナが現れる。
「レ、レディ?
その格好で行くのか……?」
「エロすぎるし、その脚を舐めたい」
「エロい?足?にゃんこちゃん。
ショートパンツ久しぶりに履いたの」
にゃんこに返事をするヒナ。
カラ松の本音ってわかってねーし。
短いショートパンツに黒のニーソックス。
普段より足出してる分ヤバい……俺も脚を舐めたい。
俺らの前でなら平気とか思ってんのか?
「行きゃいいんでしょ……」
駄々こねてもにゃんこから色々漏れるし、こいつは俺には結構しつこい。
俺は諦めてコタツから出た。
「一松」
「スエット脱いで」
「フーン♪
手伝ってやろうっ!ブラザー?」
「なっ、何すんだっ!?クソ松っ!
や、やめろ!あーっ!」