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懲りない誕生日

第4章 ●HE・N・TA・I☆









朝日が昇った頃、漸く我に返ったエルヴィンは
グッタリしているナナシの身体を掻き抱いて、涙ながら謝罪する。


「すまない・・・だが、愛しているんだ。どこにも行かないでくれ・・・」


・・・これは依存なのかもしれない。

幼い頃出会ったナナシをずっと探し求めてきた。

挫けそうになった時もナナシを思い出しては奮起し、
何とかここまでやってこられた。

ナナシはいつも自分の無理難題にも答えてくれて、
最終的には許してくれる。

そんなナナシに甘えすぎているという自覚はあるが、
どうしても縋り付いてしまう。

自分はもうずっと昔から壊れているのかもしれない・・・。

壊れた矛先が全部ナナシに向いてしまっている事に
気づきながらも止められない自分の弱さにエルヴィンは苦笑した。


「こんな弱い男ですまない・・・」


静かにナナシの唇にキスを落とすと、
エルヴィンは彼を抱いてシャワー室へ向かった。













―――後日、エルヴィン・スミスは様々な事情により、
入院生活を送る事となった。










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