第4章 夏フェス限定スト全員分書いちゃうぞ!〈伊達政宗〉
国を越え、時を越え
ここは知らない何処かの海辺―――……
燦々と輝く太陽の下。
海で互いに水を掛け合い、笑い合う仲睦まじい男女が居た。
伊達政宗と、その恋人である、だ。
2人は乱世である戦国時代に居る筈なのだが……
現代の水着をその身に纏い、何の躊躇いもなく、夏の海を楽しんでいる。
「こら、!顔ばっかり狙うな」
「政宗だって顔ばっかり狙うくせに!」
「そりゃ言い掛りだな。顔にばっかり掛かるのは、単に身長差のせいだっ!」
「わっ!?」
一気に距離を詰めた政宗が、の手首を掴んで、グイッと引き寄せる。
その拍子には体勢を崩しかけるが、逞しい胸板に抱き留められて、思わず頬を赤く染めた。
「……急に引っ張ったら危ないよ」
「俺が居るのに?それより、体冷えてきたんじゃないか?少し休んだ方がいい」
「私、まだ寒くないし、全然大丈夫だよ?」
「お前が大丈夫でも、いい加減口の中がしょっ辛いんだよ。何処かに真水がないか探してくるから、お前は休んで待ってろ」
「え?そんなに?ご、ごめんね、政宗!私、楽しくてやり過ぎちゃったね…」
「馬鹿、気にするな。俺も楽しかったからな。それに、お前も喉が渇いたろ」
政宗にそう言われて、初めては僅かに喉の渇きを感じた。
先程まで遊びに夢中で気付かなかったが、落ち着いてみると、確かに体は休息を欲しているようだ。