第44章 アバウトミー
爆豪の中指が、自分のものを入れる場所を探して蠢き、見つけた蜜壷にそろりと第1関節が侵入してきた。
『っああ♡んっ…はァ』
「…ここか?」
いつもより確認の多い愛撫に、寧々はぼんやりとした脳みそで考える。
(そうか…この勝己…まだ経験ないんだっけ……)
それなのにこの手際の良さと、上手さはもう才能としか言いようがない。
けれど、何だか少し…カワイイと思ってしまって寧々は柔らかく笑う。
『うん…そこ…気持ちいい…』
「そーかよ…」
嬉しくてたまらなかった。
寧々と轟の、あの声を聞いた時…
物間と寧々の口づけを見た時…
その時感じた胸の焼け焦げる様な痛みを、癒していく様な行為だった。
たまらない
ズボンの中でこれ以上ないほど硬起したものが、寧々の太ももに触れるたび腰が震えた。
(挿れてぇ…挿れて…中かき回して…俺のもんだって植え付けてぇ…)
脳内はそんな単純な思考を繰り返すばかり…
だけれど、まだ挿れたくない
もう少しこのまま、この幸福に酔っていたい
好きになった女が、ずっと探していた女だった…
キスをした瞬間にわかった。
あぁ…こいつだって。
8年以上探してた女が、こいつでよかった
結局俺が好きになるのは…
好きになるのは…
「お前だけだ…寧々…
俺が愛せるのはお前しかいねぇ…」
『かつ…き……』
寧々の瞳から宝石みたいな涙がポロポロこぼれ落ちてシーツの中に消えていった。
「んとに……お前は泣き虫だな…」
そうだ…俺が探していた
泣き虫な女。
こいつだけでいい…こいつしかいらねぇ…
だから
「俺の全部…テメェにやるから
お前の全部、俺によこせや」
噛み付いた唇から、ほんの少し鉄の味がした