第20章 春雨編 (注:R18 本番なし)
(澪視点)
「ねぇ澪。」
「んー?」
今日の昼食にはデザートで
さくらんぼがついていた。
それを口に含み、
実だけ食べて種を吐き出すと、
一緒に食べていた退が
俺にさくらんぼの茎を差し出してきた。
「これさ、口の中で結べる?」
「……口の中?なんで?」
「いいから、やってみて。
ちょっとした心理テストだよ。
ほらほら。」
退がぐいぐいと勧めてくるので、
仕方なく口の中に含む。
「澪ってウブだからさ。
出来なさそうだよね。」
退がにやにやと笑い、
近くに座ってる副長がちらりと俺を見ている。
むむぅ、出来ないことないもん。
出来るかもしれないもん。
やった事ないけど!!
もぞもぞと舌を動かし、
茎をぐるりと回して噛んで引っ張った。
「出来た……かも!」
「嘘、もう出来たの?」
「うん。多分。」
舌から茎を出してみせると、
一緒にだらりとよだれが垂れて、
茎と舌を糸で繋いでいる。
「…あ、よだれ垂れた。」
ごしごしと袖で口元を拭くと、
退が驚いた顔をして見ている。
「うわぁ、ホントだ。」
さくらんぼの茎はしっかりと結ばれている。
その結び目には唾液による膜が張っていた。
「………っていうか、ベトベトじゃん。
澪、唾液出過ぎなんじゃない?」
「そう?………まぁ、
言われてみれば、そうかも。」
首を傾げると、
隣に座っていた隊士が
にやにやと笑う。
「澪さん、唾液が
たくさん出る奴って
フェラ上手いらしいですよ。」
「ーーーぶふっ!?」
副長がマヨネーズを突然吹き出した。
…………どうしたんだろ。