第18章 柳生九兵衛生誕祭編(原作沿い)
原作柳生家の設定の捏造あります。
(新八視点)
「………ふむ、石油王か。悪くないな。」
「若強すぎ……俺、芸術家なんだけど。
……あ、給料日だ。新八銀行ー!」
「なんですか新八銀行って…… ほら、澪さん。2万5000円。」
「あざっす!」
食事をしながら、
みんなで人生ゲームをする。
………残念ながら僕は人数オーバーで
じゃんけんに負けて銀行役だ。
今のところ石油王の九兵衛さんがトップ。
次が女優の姉上、
その次は銀さん、桂さん、
澪さんが並んでいる。
………長谷川さんは、フリーターで最下位だ。
「なんだよこれ………リアルも
ゲームも上手くいかねぇじゃん………。」
ルーレットも1ばかり出て、
皆から一歩遅れている。
これは九兵衛さんの一人勝ちかな。
「ねぇ、澪さん。」
「……何?銀行員。どした?」
澪さんはさっき
銀さんから結婚資金をふんだくって
ご機嫌だ。ニコニコ笑って僕に顔を向けた。
「銀行員じゃないですよ。
………あの、本当に大丈夫なんですか?
こんな事をしてしまって……。」
気になるのは柳生家の事だ。
もし僕のせいで柳生家の人達が
路頭に迷ったらどうしよう。
僕の悩みを知ってか知らずか、
澪さんはふわりと笑った。
「ホントに気にしないで。
輿矩様は、もっと上の方々と
親密になっておられる。
下々の犬がどれだけ吠えようが、
上に伝わらなければ意味が無い。
…………っと、10!ラッキー!!」
澪さんは
自分のコマを進める。
………風邪を引いて一回休みだ。
「…………ってことは、今日の人達は
大した人じゃなかったんですか?」
そんな風には見えなかった。
タモさんとかそこでご飯食べてる
小栗旬之助とか、大物揃いだったのに。
「うん。大体、若に媚びを売りたいって人は
単純に年が若いか、
スキャンダルを抱えている輩が多い。
そんなの、後でいくらでもどうとでもなる。」
「スキャンダル……?どういう事ですか?」