第13章 竜宮城編(原作沿い)
(門番視点)
「小太郎ー!たのもーう真選組だぁーい!」
「待て!真選組だと!?貴様…何者だ!!」
突然来た刺客に俺は刀を首元に入れる。
俺は門番だ。攘夷志士に向かって
『真選組』など致命的行為。
桂さんに会う前に死んでもらお……
「お、澪。来たか。」
「えっ」
いや桂さん!?なんていうタイミングで
出てきてるんですかこの人!!
「さぁ、上がって上がって。」
「え?桂さん?」
オイイイイ!
何上がらせようとしてんの!?
この人敵だよ!?真選組だよ!!?
「お菓子も買ってきておいた。食うか?」
「桂さんんんんん!!!???」
え!?お菓子?お菓子って何!?
敵に塩を送るならまだしもお菓子贈るの!?
一体何が起こってるんだ…!
目の前の状況を全く理解できないまま、
門番の俺は門番らしく突っ立っていた。
(澪視点)
「門番の人、目が死んでたけど大丈夫なの?」
「ああ大丈夫。多分眠くて
ああなってるだけだ。」
「ふーん…。攘夷志士もブラックなんだね。」
門番の事を心で労りながら、
小太郎の自室を見渡す。
今日は小太郎の家に遊びに来た。
普段は絶対遊びに来ちゃダメだけど
小太郎がどうしても遊びに来てほしいと
言うので少しだけ時間をとった。
今日は若とお妙さんが二人で
遊びに行っているらしい。
一応東城に若に何かあったら
よろしくって頼んどいたけど…。
あの人最近カーテンのシャーしか
言わないから心配だな…。
何か変な事が起きなければいいんだけど…
「ジュース取ってくる。」
俺の心配は他所に小太郎はルンルン気分で
ジュースを取りに行った。
そういえばエリザベスの姿がない。
いったい何処に行ったのかな?
ふと部屋の端に目をやると、
変なダンボール箱を見つけた。
「なんだこれ?」
ダンボール箱を開くと、
色んな仮装道具が入っている。
マリオのような服や海賊のような帽子、
付け髭、女物の着物もある。
「すっげぇ変なの着て小太郎を
びっくりさせよっと…」
どれにしようかなぁと選んでいる俺は
この時気付かなかった。
デカい亀が空を飛んでいることに。