第20章 Dearest
どちらか一人が欠けていても成立しない、ふたりは比翼連理・・・
目と翼がそれぞれ一つしかなく、二つが一つにならないと飛べない比翼の翼と、
元々別々の木の枝がつながって一つになった連理の枝・・・
ふたりはそのようなものだと・・・
リオにはわかる。
「徹くんとミオ・・・ふたりは一緒じゃないと・・っ・・・・だめだよ・・・っ」
涙で世界が滲む。
あぁ、大切なふたりの姿がうまく見えない・・・
「リオ・・・っ、ごめん、ごめんね・・・こんな苦しいことさせて・・・」
「ううん・・・。ミオの気持ち、ちゃんと届いてたよ。だからもう・・・自分を責めないでね、私の分まで、笑って生きてね・・・」
リオとミオは、かたく抱き合う。
お互いの温もりを忘れぬよう、確かめ合うように・・・。
見つめ合い、コツンと額を合わせる。
「私、ミオと双子で良かった・・・もしも生まれ変わったら・・・」
"ミオ!はやくいっしょにあそぼうね!"
「また、一緒に遊ぼうね・・・っ」
大切な・・・大切なミオ・・・。
大好きなリオ・・・。
もしも、生まれ変われたら・・・
「うん・・・っ」
約束だよ・・・