イケメン戦国 家康三成メイン書庫(記念小説等例外有)◆R18
第43章 魔王な部長の溺愛(現パロ・信長)
が凄い勢いで仕事に精を出し始めた頃――
冷酷無比と名高い織田部長は、誰も居ない資料室で口角の上がった自分を、ガラス越しに見つめていた。
「敬礼のポーズか。何故の行動はいちいち可愛いのだろうな。理解出来ん」
こっちはこっちでの可愛さに然り気無くやられていた。
最初の頃は、トロい新人が入って来たなと思った。すぐ転ぶし、お茶は引っくり返すしで、まずまずのドジ認定。
仕事自体は始めたばかりだから、慣れるまで時間が掛かるのは仕方無い。そう思い、指導係をつけて見守っていたが……
指導係に命じた者と、そいつと仲のいい連中が、新人であるに自分達の仕事を押し付けていたのだ。大した指導もせずに、それでいてがミスをすれば周りに分かるように怒鳴り散らす。
非効率的な上、新人が育たない。
それ以前に気に入らない。故に織田部長はそいつらがミスをした際、同じ事をしてやったのだ。怒鳴りはしなかったけれど。
翌日、そいつらは辞表を出して逃げるように辞めていったのだった。
(あいつらが居なくなって清々した。これでの残業が減ると思ったのだがな。……阿呆め、次から次へと頼まれ事を引き受けおって)
時折さっきのように気が緩んでる事もあるが、彼女は基本的に頑張り屋だった。意地悪な先輩達が消えても、の残業は消えない。
「……このままでは、あの阿呆は今日も残業だろうな」