第22章 木吉と少女の出会い
そして嵐の晩…母が危篤状態になった
私はその事を父に伝えようと思ったが連絡先を知らなかった
そしてそのまま母は眠るように死んでいった
母の葬式の時…どこから聞き付けたのか父がやって来た
もちろん許嫁と勝手に約束された鉄平も連れて
「おい…」
私はもうその人の事を父とは思えなくなっていた
「辛かっただろう…1人にさせてすまなかった…」
初めて抱きしめられたのに…嬉しくとも何ともなかった
『触るな…』
「何…?」
『テメェなんか親じゃねー!』
私が親と認めたのはたった1人…母だけだった
『テメェの思い通りになんかならねー!鉄平!お前との婚約も解消する!』