第5章 黄瀬君登場
不意に大我が、踵を返す
あれほどスピードが出ているにも関わらず、部員に背を向け回り込み豪快なダンクシュートを決めた
私はそれを見ながらノートに書いていく
もしかしたら天賦の才能があるかも…と
「すげーな、フルスピードからあの切り返し! キレが同じ人間とは思えねー」
「もしかしたら”キセキの世代”とかにも勝ってる……!?」
「あるかも!!つかマジでいけんじゃね!?」
「あんな動きそうそうできねーって」
「むしろもう超えてる!?」
そう言ってざわつく部員と大我を、テツヤは神妙な顔で見ていた