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イケメン戦国 抗えない熱◆R18

第8章 その肆〈信長ルート/艶有〉




織田信長の居城である、安土城にて。

すっかり陽が昇り、そろそろ昼に差し掛かろうという刻限。
時折、階下から聞こえてくる音が、静まり返った天主に響いていく。


天主には、3つの人影。

安土城の主である、織田信長。
その忠臣である、豊臣秀吉。
そして、秀吉に抱き上げられている女、だ。

しばらくの沈黙の末、先に口火を切ったのは信長だった。

「おかしな事を言う。……この俺に召し抱えられて喜ばない女はいないと、が現れた当初、貴様はそう言っていたな?」

「……それはっ……」

「状況が違う、とでも言いたいのか?変わったのは貴様の事情だけだろう。……勝手を抜かしおって。」

「……っ」


信長は冷たい瞳で秀吉を見据えながら、ハッキリと告げた。
が一体、誰のものなのか―――……


「……の運命は俺のものだ。誰に何を言われようとな」

「どうして……!そこまでに固執なさるのですか?」

「最初から言っているだろう。俺はこの女が気に入っている。……易々と他の者に渡す気はない。無論、貴様にもな」

「…………」

「分かったなら、早く行け」


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