第2章 その弐〈豊臣秀吉/艶有〉
―――お前の躰が、俺以外の奴には感じないように……
お前の躰が、俺を覚えて、俺にだけ感じるようになればいい。
こんなんじゃ、全然足りない。
「の、心も躰も、俺を覚えてしまえばいい。絶対、忘れないように―――」
ふいに零れた、秀吉の本音。
けれど、その本音を聞かれないように、秀吉はの中を一気に貫いた。
ずっとガチガチに猛っていた秀吉の欲望が、何度も何度もの最奥を突きまくり……
ずっと欲しかったは、あまりの強烈な快感に、再び何度も何度も絶頂を迎えてしまった。
意識が遠退いていく中、微かに見えた秀吉の瞳には、うっすらと涙が滲んでいるように見えた。
(秀吉さん、違うよ。私、信長様に感じたからじゃない。もう、とっくに刻んでる。心も躰も、秀吉さんの事―――……)
の声は言葉にならず、そのまま深い眠りへと落ちていってしまう。
秀吉は肩で荒い呼吸を繰り返しながら、己の欲望を吐き出せないまま、の中から引き抜くのを躊躇っていた。