第1章 その壱〈豊臣秀吉/艶有〉
信長様との囲碁勝負。
負けたら身体の一部を奪われる事になり……
始めは右手。
そして、今夜は耳を奪われてしまった。
散々耳を弄ばれて、私の身体には消したくても消せない、熱が灯ってしまった。
身体の奥が、どうしようもなく疼いてしまう……
信長様に、次は絶対に負けないと啖呵を切った後。
私は与えられた自室で、自分を慰めていた。
まさかそれを、誰かに聴かれているとも知らずに―――……
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「んっ……ふ…………!」
は自分の指を、そっと太股に這わせ、小さく身体を震わせていた。
次第に、指は股の間へ滑り、秘部へと辿り着く。
「……っ!あ……っ」
信長様に耳を弄ばれた時から分かってはいたが……
のソコは既に濡れていて、なぞると、くちゅっという卑猥な水音を立てた。
「こんなに、濡れてるなんて……」
は自分でも驚いて、つい誰も居ない部屋で独り言を呟いてしまう。
その言葉に、ピクリと静かに反応する者が、部屋の外に一人。
―――― を妹のように可愛がっている、秀吉だった。