第12章 初めての記念日
瑠李side
GWも終わり早いもので5月も終わりに近づいた
(早いなぁ、お姉ちゃんが海外に行ってからもう1ヶ月になるんだ・・・・・)
「そっか・・・ハルさんと一緒に住み始めて1ヶ月になるんだ・・・・」
5月最後の週末、家事の合間にそんな事を考えていた
ハルさんは月末に近づくに連れて忙しくなったみたいで
今日は休日出勤をしていて不在・・・・・
(そう言えば明日休みだから飲みまくるって言ってたな・・・)
「おし!掃除が終わったら買い物に行って、ご馳走を作ろうw」
買い物に出かけようとした時だった
携帯の着信音が鳴り、受話ボタンを押した
「もしもし。」
{もしもし。俺だけど。}
ハルさんからの電話だった
「珍しいね。ハルさんが電話してくるの。」
{あぁ、もしかしてもう買い物行った?}
「ううん、今から行こうと思ってたんだ。何か食べたい物あるの?」
{いや、社長と飲もうって事になったんだ・・・}
珍しく歯切れの悪いハルさんの言葉が気になったけど
「じゃあ、夕飯要らないの?それなら買い物行かないけど。」
{うーん・・・・いや、そうじゃないんだ・・・・・}
「飲みに行くんでしょ?だったら夕飯要らないよね?w」
{その・・・つまりだな・・・・・}
「あ、もしかして自宅で?」
{あぁ、その話が出ているんだが・・・るぅがいるから出来れば避けたいんだが・・・・}
私は少し考えた・・・・・
会ったこと無い人を家に招いてもてなすのは慣れていない
ましてやそれがハルさんの上司ということになれば
失敗は許されない
だけど、ハルさんもいてくれるんだったら
怖くない気がするから
{るぅ、どうした?なにかあった?}
「ううん、ハルさん。いいよ。お家でしても。」