第2章 真っ直ぐなアイツと歪んだワタシ
「いってきまーす」
「ふぁぁ~、いってらっは~い……」
早朝6時、朝練のために家を出る。
私が家を出るタイミングで起きてくる妹のチカは眠そうな目を擦りながら玄関先まで見送ってくれる。
朝練がある訳でもないのに早起きなのは、毎日の自分へ費やす時間があるから……私には考えられないけど。
庭先に停めてある自転車の鍵を開け、カバンをカゴに詰め込み学校へ向けて出発する。
バスで行けばもう少し余裕もあるけど、部活の時間に丁度いいバスが無いため運動がてらの自転車通学。
急勾配がある訳でもないので、そんなに苦でもないからなんとか3年間続けることができた。