第8章 年下の悩み【R18】
「鉄朗? ちょっと離して?」
「ヤダ」
「じゃ、もうこのまま帰って」
「ヤダ」
「もう!」
ガバッと立ち上がり腰に手を当てて仁王立ちするミカ。
目の前には、ちょうど足の付け根──
「いい眺め」
「バカ!」
ザブンと再び浴槽に戻ったので、その飛沫やら小さな波やらが俺の顔にかかる。
今度は向かい合う形になり、思わず視線を逸らしてしまう。
「いつも自信満々なのに、たまに沈むよね」
「俺、純粋だから」
「どこがですかー?」
つんつんと頬を付いてくる腕を掴み、こちらへ抱き寄せる。