第8章 年下の悩み【R18】
「他のヤツの臭いが付いてんのもヤだし、ましてや抱き合ってるとこ見せ付けられるとかどんだけだし」
「……」
「今日ほんとは来る予定じゃなかったから、マジで浮気されたかと思った……」
「て、つろ…………ごめん……」
振り返ろうとするミカだが、俺が抱きつきていてそれも出来ない。
こんな、
情けない顔見られたくないから。
「やっぱ、ああいう大人な男の方がいいわけ? 大人の余裕があって……俺みたいな年下のガキなんか、余裕あるわけねーよな……ほんと……」
あぁ、こんなに悔しい気持ちになったのはいつ以来だろう。
必死にミカに縋り付く俺は、絶対に埋められないこの年の差を誤魔化して大人ぶってきた。
だが、先程のあの男のせいで所詮はただの高校生でしかないのだと痛感させられた。