第32章 咲き乱れよ愛慾の長春花【逆ハー/三国志松】
「んっ……ん……ぅうっ……んぅっ、んっ……」
この国にずっといる? もうそれでもいいのかもしれない。
流れてきた汗が目に沁みる。瞬きをしながらふと見ると、転がったままのおそ松帝と目が合った。
血走った目を見開いて、鼻息荒く私を見つめている。バタバタと暴れながらも下半身が大きく盛り上がっているのがわかった。
男たちに犯されている私を帝が見ている……。
余計に胸が熱くなる。
どんなに権力のある男でも色欲には敵わないでしょう?
優越感と高揚感。私は艶めかしく腰をくねらせながら、おそ松帝を見下ろした。
もっと見て。私で興奮して。しょせんは天下も権力も女の前では取るに足らぬこと。あなたを支配するのはこの私――。
「あー、だめっ! で、出るよっ……」
十四松が苦しそうに叫び、腰を打ち付けた。
「はぁんっ! 我もっ! もうっ!」
チョロ松が喉奥深くに肉棒をねじ込んでくる。
「ああっ! もう無理っ!」
トド松が手の動きを早めた。
私ももう耐えられない。
「んっ! んんっ! んぅううんんんんんーーーー!!」
身体が震え、快感が走る。絶頂を迎えた瞬間、十四松が呻きながら私の中で達した。ビュクビュクと波打ちながら大量に放出される熱い液。
チョロ松が天を仰ぎ、歯を食いしばる。口の中に苦いものがほとばしった。
トド松も私の胸に擦り付けるようにして射精する。
「っ……」
手をついていられなくて、私は倒れ込んだ。十四松とチョロ松が慌てて引き抜く。
全員大きく息を切らしていた。
「あはー……すごかった……」
幸せそうな十四松の声。
「ええ……全部搾り取られました……」
チョロ松がへなへなと座り込む。
「うん……よかったよ……君は大丈夫?」
トド松が微笑んだ。
「…………」
私は口を拭うと、精液まみれのまま、フラフラと立ち上がった。
「おい、大丈夫か? どうした?」
うしろで見ていたカラ松が心配そうに声を出す。
私は縛られたおそ松帝の前に行き、そっとしゃがんだ。
「最後はあなた……」
口元の布をずらしてあげる。
「ええっ!? ち、朕ともしてくれるの!? んじゃ、さっさとこの縄をほどいて――」
「だめ。そのまま」
「はぁっ!? 無理だろ! 何いってんだよ!」
私はおそ松帝の身体を起こした。