第30章 熱帯夜【逆ハー】
「っ、すげぇな……」
呟くなり、おそ松さんはにやりと笑った。額には汗が滲み、顔も赤い。でも、これからの情事を楽しもうとする余裕があった。
「あの……」
ドキリとする。おそ松さんがすごく大人に見える。
「なぁ、愛菜ちゃん。今から動くけどさぁ、どこが一番気持ちいいか教えてよ。童貞だからわかんないし」
そう言いながら、おそ松さんはゆっくりと腰を引いた。
「んっ!」
思わず反応してしまう。
「へへ。もう感じてんの? んじゃ、これは?」
ズンと奥まで一気に突かれ、私は悲鳴を上げる。おそ松さんはニヤニヤ笑いながら、さらに何度か突いた。
「へぇ〜やっぱこういうのがいいんだ? ここらへんはどうなの?」
身体を右にずらして、膣壁を引っかくように腰を動かす。
「あ! ああっ!」
思わず声が漏れた。
「こっちも感じるのか。んじゃ、左は?」
次は逆側を擦られる。
「ひゃああっ!」
「いいねー! 回すのは? 普通にするのとどっちがいい?」
おそ松さんが腰を艶かしく回した。ねっとりと絡みつくように掻き回される。
「あ! あぁんっ! ンッ、だ、だめっ……!」
身体が勝手に震えてしまう。
「だめじゃなさそうだけど? んじゃ、逆回転〜」
「あぁっ! ああああっ!」
おそ松さんが動くたびに私は身体をこわばらせた。
「なるほどね〜。おい、カラ松見た? エロくね?」
「ああ、さすがマイハニー。感じる姿がビューティフルだ」
おそ松さんは動きを止めて、カラ松さんと話し込んでいる。
「おそ松さん……」
私は懇願するように彼を見上げた。こもった熱の行き場がない。ちゃんとしてほしいのに。
「あ? どした〜?」
「も、もっと……その……」
「ん?」
「っ……」
わかっているくせに! そのとぼけた顔が腹立つ〜!