第3章 君と俺 貴方と私
こんなにメールが届くのを待ち遠しく思うのは何時振りだろうか?
作られたモノとは違う、純粋なその反応に笑ってしまう。
携帯には新着メールの知らせはない。
時計を見れば深夜1時を過ぎた時間。
自分でも無意識に彼女の番号にコールをしていた。
画面に表示された発信中の文字にハッとなる。
もう寝てるかも?と思い慌てて切ろうとした時に発信中の文字が通話中に切り替わる。
『もしもし?』
通話時間のタイムが一秒一秒増えていくのを見て慌ててそれを耳に当てる。
「あっゴメンッ。寝てた?」
『いえいえ、課題をやつてました』
「そっかぁ・・・」
勉強の邪魔しちゃったなっと言えばそんな事はないと言われてホッとした。
そして会話が止まり沈黙。
何となく仕事が上手くいかず気分は少し落ちていた。
意外に思っていたよりも気にして後に引いてる。
らしくない。
『お兄さん・・・・』
「ん?あっ眠い?」
『いえ、そうじゃなくて・・・・・えっと、あ、そうそう!今日はパンを焼いたんです!』
「マジで?」
『フフフ、今からその最高傑作のパンの写メを見せてあげましょう!』
「おお、見たい」
何やからゴソゴソと音がしたあと、暫く待つとメールを受信する表示が現れる。
どんなのだろうと楽しみにメールを開けばタイトルは『愛と勇気のヒーロー』。
それだけ、笑いそうになるのを我慢してメールを開けばパッと表示された画像を見て思いっきり噴出した。
「こっこれはッ・・・ブハッ」
『何故に爆笑した!?』
「こっこれ・・・・鼻が無ッブハッアハハハハハッしっ翔ちゃんのヤツッ思い出しッハハハハッ」
『えっ?えっ?あああああああっ違います!!今のはミスです!!』
未だに止まらない笑いを落ち着けようとしていると再度届くメール。
それを開けば、先程の彼女の自信満々なのが納得できる上手なアン○ンマンがそこに写っていた。
「ククッ・・・・美味そう」
『美味しかったですよ』
「・・・・いいなぁ」
そっと自室のベットに横になる。
目を閉じれば先程までの沈んでいた気持ちが消えている事に気が付く。
眠れそうだ。
『お兄さんお仕事お疲れ様です、ゆっくり寝てください』
「ありがと」
『元気出してくださいね、お休みなさい』