第11章 Let's make believe that...
ある日のこと.....
部活も委員会にも入っていない私は、SHRが終わったあと、友達にバイバーイと挨拶をして、下駄箱に向かった。
自分の下駄箱を開けると、そこには綺麗な便箋が入っていた。
私はあまりその手紙を気にせず、家に帰るために使っているバスに乗った。
そこで私は、さっきの手紙の存在を思いだし、封筒を開けて中身を見てみた。
そこには.....
あの、氷帝学園の生徒会長であり男子テニス部の部長でもある跡部景吾からの手紙だった。
.....え?私、ちゃんと自分の下駄箱開けたよね??
不安になる私。
私は、急いで中身を見る。
不安だったけど、興味もあったんだよ!
そこには.....綺麗な活字でこう書き記してあった。
『明日の放課後、話したいことがあるから、4時に生徒会室に来てくれ』と、書いてあった。
あの、跡部景吾から。
ーー現在ーー
只今、私は生徒会室に向かっている。
あの手紙が本当かどうかはわからないが、取り敢えず向かっている。
イタズラだったら本当に許さない。
私の労働と時間を返してほしい、となるからね。
と、そんなことは置いといて....
ついに、着いてしまった.....
生徒会室に。
トントンッ
『3-○です。
跡部さんいますか?』
跡部「はいれ」
『失礼します』
跡部「そこに座ってくれ」
『.....私に何の用があって呼び出したんですか?』
跡部「まぁ、そう急ぐな」
跡部君は、私の目の前にあるテーブルに紅茶を出した。
私の目の前に座る跡部君をチラッと見ながら出された紅茶を飲む。
跡部「今日、お前を呼び出したのは.....」
跡部君は私を見つめながら言葉を続ける。
跡部「あることを言うためだ。」
.....本題に入らないのかいッッ!!
思わず心の中でツッコんじゃったよ.....!
跡部「ちゃんと聞いてほしい
.....俺は、お前の事が好きだ。.....だから、付き合ってほしい」
跡部君は、真剣そのもの。
何で分かるのかって?だって、目付きが真剣だから。
でも.....
『.....ごめんなさい。跡部君とは、お付き合いできない。』
跡部「なぜだっ!?」
『だって、跡部君のこと、なにも知らないし』
跡部「なるほど.....それじゃあ、お試しで付き合ってみないか?」