第9章 赤い夕日に照らされて 不二周助
なんで、を得意とするから、前衛だから人のことを見ているのかって?
ふふっ、説明するね。
Dは、ペアと息を合わせなければいけないからね。
だから、ペアのことをよく見て、次に動かなければいけない。
そして、前衛も相手の行動を見て、攻めるか守りに入るか、又はどんな攻撃をすればいいのか、どこを守ればいいのか、等を考えなければいけないから。
人か色々なことを考えていたら、集合がかかった。
手塚「今日はコレで終わりだ。
1年は後片付けをしておけ。解散!!」
皆「ありがとうございましたー!!」
俺は、早く彼女に会いに行くべく、皆よりも早く部室に入り、着替え始めた。
海堂「不二先輩、早いッスね」
不二「うん。今日は大切な用事があるんだ」
海堂「そうなんスか」
深追いはしてこないようだ。
不二「それじゃあ、また明日ね」
海堂「はいっす。お疲れ様でした!」
海堂の挨拶に僕は「お疲れ様」と言い、彼女が待っている教室へと軽く走った。
教室につき、ガラガラガラと教室のドアを開ければ、自分の腕を枕がわりにして寝ているを見つけた。
だいぶ、待たせてしまっていたみたいだ。
不二「ごめんね。待たせてしまって。」
僕は、暫くの寝顔を見ていたくて、人なりの席に座り、頬杖を付き、寝顔を見つめる。
カシャッと自分のケータイで写真を撮った。
もちろん、可愛く撮れた。
カーカーカー.....
だいぶ、長い時間彼女を見つめていたようだ。
既に、5:00を過ぎている。
まだ、冬ではないにしろ、6:00近くになるともう暗い。
そろそろ、帰らないと親御さんが心配するだろう。
そして、僕は起こす前に.....
赤い夕日に照らされた横顔にキスをした。
..クスッ...それでも、起きる様子はなかった。