第8章 僕はただ君の手を握って、君は静に涙を流す 白石蔵ノ介
せやから、まだ言わん。
もう少し、落ち着いたら言おう。
今、コイツに出来ることは.....手を握ることくらいしか、出来ひんのやろか?
俺は、その小さくて、少し震えている手を優しく、握った。
暫く寄り添っていると、小さく、本間に小さな声で『ありがとう』と言う声が聞こえた。
どうやら、俺は、やるべきことは、出来たみたいやな。
けどやっぱり、辛いな.....
俺の好きな人は、、、俺のものにはなってくれへんのかな?
.....やっぱ、耐えられへんな。
白石「そんなに、辛い恋よりも、絶対幸せになれる恋の道を選んだ方がエエんとちゃう?」
『え?』
少し驚いたような顔で俺を見る。
『それって、どういう.....』
意味?って、聞こうとしたんやろ?
白石「俺と、付きおうてくれませんか?」
『.....!く、ら.....ッ』
頬赤く染めて、泣きおった。
ほんま、よく泣くやつやわ。
白石「で、返事は?」
『よろしくお願いしますっ』
は、飛びっきりの笑顔で、OKした。
これから、お前を幸せにするんはこの俺やから、覚悟しとき。