第16章 痛み。(涙ルート)
涙に呼び出されて涙の部屋に向かうとそっと部屋の扉を開けた涙が少しだけ顔を出した。
「流那…いらっしゃい。」
部屋に招き入れられると涙に手を引かれピアノの前につれていかれる。
『どうしたの?』
「聴いて…。」
すっとピアノに指をかけると聞き覚えのない音色が涙の部屋に響き渡る。
『なんだか…。』
(なんだか悲しい音色だね。)
そう呟くとピタリと涙の指が止まる。
『あ、え?涙?どうしたの?』
「僕の…。」
『ん?』
「っ…流那!」
突然、抱きついてきた涙を驚きながらも抱き止めて優しく頭を撫でる。
『どうしたの涙?何かあった?』
頭を撫でたままそっと声をかけると涙の抱き締める力が強くなり次第にか細い声で言葉を紡ぎ始めた。