第66章 甘い囁き(R18)
秀吉との話しも終え、三成と葉月は葉月の部屋へ戻る。
「お茶、淹れましょうか?」
葉月がお茶を淹れるのを三成は文机の横に座り、その様子を見ていた。
どうぞ、と渡されたお茶を一口すすり、三成は紫の瞳を細めて嬉しそうに言う。
「こういうの、良いですね。
葉月さんが淹れてくれたお茶をいただけるなんて」
三成の言葉にいちいち赤くなって葉月は反論する。
「そのうち、飽きて要らなくなっちゃうかもしれませんよ?」
「可愛い反論ですが、葉月さんが淹れてくれるなら飽きませんよ」
お茶を飲み終えた三成が移動して、葉月のすぐ横にきて、ぎゅっと抱き締める。
「全く、どうして、そんなに可愛い事を言うんですか?」
三成の唇が葉月の耳に寄り、囁くように話し掛ける。
「…んっ…」
耳元で囁かれ、つい、甘い吐息が漏れる。
「そんな声出したら、どうなるかわかってますか?」
三成の声が更に囁くように低く耳に流れてくる。
そのまま三成の唇が首筋に沿って這う。
「だ…だって、三成様が、耳元で話しかけるから…」
抱き締められたまま、葉月は反論を試みるが無駄だった。