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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第24章 チョロ松END〜警部とわたし〜(※)


『刑事さん! どうすれば……』

『シッ! 全部聞かれている!』

バタバタと慌ただしい音が聞こえる。


運転席の男は、包丁の入ったビニル袋を取り出した。

「その包丁で何するつもり……?」

私の問いに男は首を振る。
「別に何も」

「何もって、正当な理由がなく車に入れてるなら、銃刀法違反だけど!」

男は振り返った。
「理由ならある。料理用だよ」

「料理用?」

「にゃーちゃんを料理する用……」

「っ……!」
悪寒が走る。
この男、頭がおかしい。

男は開いたままのダッシュボードからガムテープを取り出した。

「色々と話されるとめんどくさいから、ここからは黙っててもらうよ」

「は!? ちょっと、待っ……!」
ガムテープで口を塞がれる。


受信機からは、玄関のドアを勢いよく開く音が聞こえた。

「さてと、そろそろ来るかな」

男はマスクを付け、サングラスをかける。
運転席から私の襟を掴んで乱暴に引き寄せ、首元に包丁を突きつけた。

数分後、車の窓が叩かれる。

見上げると、こちらを覗き込んでいるチョロ松警部が見えた。

「まあまあ早く見つけたね、刑事さん……」
男が半分ほど窓を開ける。

「おい! ゆりくんを離せ!」

「大きな声を出すなよ。ここは住宅街だよ? 住民たちが出てきたら厄介だろ? みんなの前で女刑事殺害ショーになっちゃうけどいいの? 静かに話しなよ」


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