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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第4章 ギルトな幽霊は館に潜む


「『眠りから覚めたら』? どういう意味……」

何の前触れもなく、カラ松さんはいきなり私の唇にキスをした。

「んんっ!?」

押し付けられた冷たい唇に思わず声が出る。
瞬間、甘い香りが鼻腔に広がった。

何の香りだっけ?
甘くて、少し切ない味。
懐かしい。

「んっ……ふっ……!」

抵抗する私に構わずカラ松さんの舌が強引に押し入ってくる。

「んっ……ぅ……!!」

カプセルのようなものが舌と共に口内に入ってきた。

拒もうとしたが無理矢理舌で奥まで差し入れられ、私は飲み込んでしまった。

何? 何を飲まされたの!?

カラ松さんが私から離れる。
「安心しろ、危険なものじゃあない」

次の瞬間、私は勢い良く床に叩き付けられた。吊っていたロープが上から切られたのだ。

雷鳴がまた轟き、白い閃光が走る。

「おやすみ、カラ松ガール。よい夢を…………」

カラ松さんの美声が響く。


徐々にぼんやりとしてくる意識の中、私は必死に手足を動かそうとした。

カラ松さんの姿が遠ざかっていく。

雷が地鳴りのようにまた一つ大きく鳴った。
天窓から吹き込んだ雨風が私の頬を冷やしていく。


カラ松さん…………。


口を開いたが言葉は出ず、ただ空気が漏れ出ただけだった。


やがて、私の意識は深い眠りへと沈んでいった。




***

《第4章で分かったこと》

・仮面をつけた通り魔が公園でカップルを襲う事件が多発している

・仮面の通り魔の仮面は、一松が持っていたジェイソンのアイスホッケーマスクと同じもの

・スタバァの新作は、白桃ケーキクリーム・フジオペチーノ

・チョロ松警部は、アイドルの限定プロマイドをデスクの下に落としていた

・カラ松殺人事件があった洋館で幽霊が出るという通報があった

・ゆりは、洋館でカラ松に会い、睡眠薬をキスで飲まされ、二度と来るなと言われた

・カラ松の手と唇は冷たかった




第5章へ続く――。




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