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《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)

第23章 カラ松END〜洋館の主人とわたし〜(※)


汗を拭いながら、起き上がる。

「ゆりちゃん……すごく気持ちよかった……何なら毎日してくれても……フッ、いいんだぜ?」

私は笑いながら、彼の身体にそっと腕を回した。

「こんな時にまでカッコつけなくても」

「なぜだ? こんな時だからこそカッコつけるんじゃないか」

照れくさそうに笑うカラ松さん。
可愛いらしい。

「カラ松さん……」
私は彼を見上げる。

「ん?」

「カラ松さんと時計塔で話してからずっと考えていたんです。自分はカラ松さんのことを好きなのかなって」

カラ松さんは優しく微笑んだ。
「答えは出たのか?」

私は首を振る。
「カラ松さんのことが好きかは分からないんです。でも、時計塔で『出ていってくれ』と言われたのがすごくショックで……そのことが頭から離れなくて……」

「ゆりちゃん……」

「嫌なんです……。捨てられた猫みたいな気持ちになって……勝手だと思うし、ここの暮らしは合っているか分からないし、でも出て行きたくない……。他の人が代わりに住んだらと思うと……耐えられなくて……」

話しているうちに熱いものが込み上げてくる。
私は静かに涙をこぼした。

「お、おい、ゆりちゃん」
カラ松さんが目を丸くする。

突然泣いたからびっくりしたのだろう。
泣くつもりなんてなかったのに。


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