《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第19章 最終決戦(※)
「14時46分、確保!」
捜査員の声と共に手錠をかける音が地下室に響く。
後ろからチョロ松警部の声。
「ゆりくん! 被疑者を署に連行する。外の確認と誘導を頼む」
私は大きく息を吐くと、振り返った。
「分かりました」
ホッとしている暇などない。
私はすぐに走り出す。
入れ替わるように、カラ松さんが一松さんに駆け寄るのが視界の端に映った。
「オーマイ一松! 大丈夫か!? 心配したんだぞ! お前ほど忠実な庭師はいない! また、ここで働くといい! ウェルカム、カラ松ボーイ!」
「はあぁあ!? 嫌だよ! 来るな、クソ松!」
「相変わらず素直じゃないな、一松よ。フッ、照れなくても……いいんだぜ?」
「激しくうぜぇえええ!」
一松さんの絶叫に思わず笑みがこぼれる。
私は地下室を出ると、地上へ向かって勢い良く階段を昇り始めた――。