《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第16章 赤い淫魔の調教(※おそ松)
「やっ……! どいて……!」
暴れるとおそ松さんの体重がずっしりとかかってくる。
胸を圧迫され、私は激しく咳き込んだ。
相手が誰なのか分かっていても、暗闇の中で自分よりも力の強い人間に乗られるのはやっぱり怖い。
「ゆりちゃん、チューしようぜ……」
おそ松さんが胸を乱暴に揉みながら、顔を寄せてくる。
かなり暗闇に目が慣れてきたとは言え、顔の細かい部分までは見えないらしく、おそ松さんは私の唇を外して耳にキスをした。
「ちょっ! おそ松さんっ! 待っ……」
「待たない。早くチューさせろよ」
私の口元を探して、おそ松さんの唇が頬を滑ってくる。
「だ、だめ……」
口を開いた瞬間、見ーつけたとでも言わんばかりに、勢い良く唇を重ねられた。
「っ!」
口を開けていたせいで、すぐに舌まで差し込まれる。
じゅる……と吸いながら、おそ松さんは舌をねじ回した。
「ん〜〜〜〜!」
煙草の香りと温かい息。
暗闇と一緒にぬるりと私の中に入ってくる。
耳につく呼吸音、急上昇する体温、柔らかく不器用な舌、そして甘くて少し苦い味……。
肝心の視覚だけが機能しない。
真っ暗闇の中で見えない相手に組み伏せられ、胸を愛撫されて、唇を犯される――ゾクゾクとした興奮が湧き上がってくる。