《おそ松さん》なごみ探偵・謎の仮面と洋館の幽霊(R18)
第16章 赤い淫魔の調教(※おそ松)
私たちは地下室に戻ると、壁にもたれて座り込んだ。
きっと、誰かが来てくれる……とは言え、それまであまりに手持ち無沙汰だ。
予め相手が来る時間が分かっていれば待つのも苦痛ではない。
でも、いつ来るのか、いや、そもそも来るかどうかさえ分からない状況で、ひたすら待ち続けるのは正直辛い。
「にしても、閉じ込めるなんてひどいよな〜」
おそ松さんが能天気に笑った。
なんでそんなにヘラヘラしてるの?
私は少し苛ついて嫌味を言ってしまう。
「そうですね、誰かさんが鍵を挿したままにしたから……」
「はぁ!? んだよ、その言い方! 今日一日、ずっと捜査に付き合ってやってただろ〜? んなこと言ったらさぁ、ゆりちゃんだって、捜査は無茶苦茶じゃねぇか」
「な!? そんなことないですよ!」
おそ松さんが呆れたように頭を振る。
「さっきだって、逃げずに通り魔を迎え撃って結局落とされただろ? まだ、落とされただけで済んだからよかったけど、相手がナイフとか持ってたらどうするつもりだったんだよ?」
「う、それは……」
確かに無謀だったかもしれない。刺されなかったのは、ラッキーだったと自分でも思う。
「あんな捜査のやり方してたら、いつか殺されるんじゃねえの?」
「すみません……」