第8章 仲間……?
樹輝said
話が終わると後ろからすごい音がした。
振り向くと、昴と愛美が戦っていた。
「ちょ、止めなくていいのか?!」
さっき片付けたのにもうボロボロ。
「まぁ見てろ。」
「見てろって……死ぬぞ。」
「愛美!俺が勝ったら付き合え!」
「……却下。」
昴は愛美の事が好きなようだ。
まぁ、愛美からは嫌われてるみてぇだけど。
昴は瞳を青く光らせ水を生み出す。
颯太の時と同じだ。
愛美は金色に光らせる。
「鍛えてるんだ。俺たち。能力を扱えるように。」
「鍛える?何でそんな必要があるんだよ。隠れてなきゃいけねぇ存在なんだろ?しかも扱うって……扱えてるだろ?」
「俺らは捕まってる仲間を助けることを第1目的にしている。だから必要なんだよ。それに俺ら能力者は初め能力に扱われるんだよ。制御できない。感情に合わせて勝手に出る。そんなんじゃこの世界生きていけねぇだろ?」
なるほど……っ!ヒカルの能力……って制御できてないから勝手に人殺したり、勝手に怪我が治ったり……
怪我が治るのは「痛い」と感じるからで……キスで人が死ぬのは「嫌だ」と感じるからか?
ヒカルの感情がそのまま能力に出ている……
この世界で生きていくにはヒカルも鍛えたがいいんじゃねぇか?
いや……でもそんな事したら死にたいと思ってるヒカルは傷を治すのも止める……
キスだって……俺以外の奴ともできるように……?
それだけは嫌だな。
どうするべきなんだ?