第5章 颯太の本性
樹輝side
颯太は次々と炎を操りヒカルに攻撃する。
ヒカルは避けることなく全て体で受けた。
その度に俺には痛みが走る。
「いっ……ヒカル……やめろ!」
明らかに颯太の方が上だ。
自分の能力を使い慣れている。
ヒカルは攻撃を受けた分だけ体力を失っていく。
けど、ヒカルはすぐに治す。
どんなに攻撃を受けても死なない。
そう考えると、颯太の体力が無くなるのを待つだけだ。
「なんだ……お前……全然効かない……」
そして隙をついてヒカルが颯太に近づく。
黄色い目……
アイツやる気だ。
駄目だ……このままだとヒカルが人殺しになる。
それだけは……
「……舐めんじゃねぇよ……」
颯太は近づくヒカルにそれまで以上に大きい炎を作り攻撃を仕掛けようとしている。
どうすれば……どうしたらいい……
気がつくと俺はいた場所から全速力で走って颯太とヒカルの間に入っていた。
「いっくん!?」「イツキ!?」
そして、颯太にキスをしていた。
自分でもよく分からなかった。
何でこんなことしてるのか……
「んっ!?んん!んんっ////」
口を離すと颯太は顔を真っ赤にして気絶していた。
とりあえず2人を止めることが出来た。
けど……この後どうすっかな……