第1章 青と黄色の少年
樹輝side
あーうっせぇ……
無理やりカラオケに引っ張られ颯太が歌うのをずっと聞いていた。
うるせぇけど……コイツ歌上手いのな。
初めて知った。
点数もさっきから95点超えてるし……
「ねー!いっくん歌わないの?」
「あーもう!うるせぇからマイク使って話すな!あと!その呼び方もやめろって言ってるだろ?!」
「あぁ、ごめんごめん(笑)で?歌わないの?」
「……俺はいい……」
「え!?もったいないなー!」
颯太が無理やり俺にマイクを押し付ける。
「ほらー!歌いなよー!」
「もー分かったから!それやめろ!痛い!」
俺は仕方なくマイクを受け取り知ってる曲を選択する。
「いっくんの歌い声初めてきくなー」
……後悔しても知らねぇからな……
俺は渋々歌い出した。
横目で颯太を見ると目が点になっている。
ほらな……だから嫌なんだよ。
「ぶっはははは!なにそれ!いっくんって音痴なんだ!あははは!」
「あ゛ー!笑うなっっっ!!////」
「いや、だって歌苦手なんて思わなかったし!ごめんごめん!次は違う所連れてくから(笑)」
絶てぇいかねぇ……