第4章 異体同心
将樹side
この世界には何人か能力者がいる。
能力が目覚めるのは人それぞれで、俺は10歳の時に自分の能力に気づいた。
基本、能力者は1人1つの能力を持っている。
けど例外がある。
能力者の中に2つ持ちの能力者が現れた。
その能力はどんな奴よりも強く、負けた事は無かった。
そのうち、その能力者は4つの能力を身につけた。
その能力者は周りから恐れられ、嫌われていた。
けど、ある日、その能力者の前にある人間が現れた。
そいつにもある不思議な能力があった。
その能力は記されてはいない。
ただ、そいつが現れてから嫌われていた4つ持ちの能力者は消えた。
噂では2人一緒にどこかで暮らしているという。
今となっては生きているかすらも分からない。
その能力者は謎を残したまま消えた。
この手帳は親父が色々調べて記してきた物。
親父も能力を持っていたと知ったときは衝撃だった。
親父の能力も俺と一緒だった。
ただ、それを知った時は気持ちが悪くて口を聞かなくなった。
親父が死んだときに俺の能力は目覚めた。
死ぬ瞬間、親父はこの手帳を大事にするように渡した。
能力者の事を知ったのも親父のお陰だった。