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そして今日も生きていく【R18】

第16章 それぞれの生きる道


颯太side

俺は教師になり、2年が経った。
まさか夢が叶うとは。
ここまでの道のりは大変だったけど、頑張ってよかったと思う。

今日は入学式。
今年からクラスを持てる。
1年の担任か。
色々とめんどくさい年頃。

晃も教師になり、偶然か俺と同じ学校、しかも、晃の担当になった。
わからない事が沢山あるから面倒を見る事に。
俺もまだ3年目なんですけど……

「入学おめでとう。1年間このクラスを担当することになりました。よろしくお願いします。俺の事は好きなように呼んでくれていいです。」

皆まだ緊張してるのか、ぴしっと背中を伸ばして話を聞いている。
ただ1人だけ、俺の顔を見て驚いている男子生徒がいた。
……なんだ?顔に何か付いてるか?

「んーっはぁ……終わったぁ……」

中庭の桜を前に背伸びをした。

今年も綺麗な桜が咲いたな……
……月に見せてやりたかった……今でもそう思う。

「颯太……」

呼び捨てで呼ばれた。
いっくんか将樹くんか昂くんくらいしかいないよね。

振り向くと、俺のクラスの生徒だった。
あぁ……なんか見覚えある……

「急に呼び捨てかよ……えぇっと……」

「俺だよ……ヒロ。覚えてない?」

「ヒロ?」

「大きくなったら迎えに来るって約束した。まさかこんな所で会うとは思わなかったけど。」

思い出した。
急に抱きつかれ、身動きが取れない。
こんな所誰かに見られたらまずい!
教師と生徒とか……

「会いたかった。ずっと。」

「ちょっ離せ!」

「颯太さん!?」

げっ……晃……
タイミング悪……

「誰ですか!?その子!!」

「えっと……」

「6年前に付き合うって約束したヒロです。」

そんな約束してないけど!?

「は?何ですかそれ……その頃には俺達付き合ってましたよね……」

「あー……もしかしてあんたが海堂って奴?」

「ちょ……お前ら……それ以上は……」

お互い目を光らせた。
流石にやばい!!

「何であんたが颯太の能力を……」

「……愛してるから。」

いい加減に……

「やめやがれ!!」

2人の腹に拳をねじ込んだ。

「俺は教師だ!お前とは付き合えねぇ!それから晃も!俺ら一旦別れただろ!?諦めろ!!」

「まっ……颯太……」

「颯太さん……」

俺は二人を置いて帰った。

俺の教師人生……最悪な展開……
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