第19章 近過ぎたキミ④(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
「及川さん?
体調悪いんですか?」
グッと伸びたつま先
オレのオデコに触れようと
近付く手
「平気!部活終わりで
疲れただけ!
行くよ!姫凪達と
はぐれちゃう!」
その手を止めて
軽くはらって
前の二人に追い付く
「はぐれちゃいたい…」
小さく聞こえた声は
聞かなかった事にして
「先々行くけど
店決まってないじゃーん!
姫凪、何が食べたい?」
姫凪にジャレ付く
呆れて良いから
ファンも、やめて良いから
オレへの好意は捨て去って。
『あ…うんと…ね…
ほら、前に
お兄ちゃんと食べた
バナナチョコサンデーが…』
姫凪がそう言いながら
ドンドン声が小さくなっていく
赤い顔でバナナとか!
姫凪のエッチィ!
オレのバナナのが
欲しいくせにぃ!
とか、突っ込みたいけど
「あ、あそこね〜」
グッと堪えて
軽く返す
「どこだよ?そこ?
ここから遠いのか?」
「チョット遠い?
烏野の近く…だけど…」
岩ちゃんに応えてながら
オレも声が小さくなる
店があるのは
烏野商店街の中の
ちょっとレトロな喫茶店
「そうか。じゃあソコ行くぞ」
「あ、岩ちゃ…」
やっぱり違う所に!