第17章 近過ぎたキミ②(及川徹)⚠兄✕妹R18⚠
〈あの…平気なので…その…〉
小さく遠くなる厳しくなる声
ほら、見ろ。
「あ、ごめん!
なんか押し掛けます的な感じと
思ってる!?」
〈はい、思ってます…〉
案の定じゃんよー
「アハハッ!言うねー!
大丈夫だって!
そこまでナンパな
お兄さんじゃないぞー?」
なるべく明るく笑うも
向こうから返事は聞こえて来ない
やべぇ。警戒させちゃったかな?
「体調そんなに悪い?
ごめんな?イキナリ掛けて
切ろうか?」
引き際は肝心だよな。
あんまり踏み込んで嫌われたら
嫌だし。
これからもっと深い仲に
なりたいし。
そう思って耳から携帯を
遠ざけようとしたら
〈あ、すいません…その…
男の人とLINEとかするのって
お兄ちゃんのお友達位で…
その、頭がまだ
整理出来無いっていうか…〉
オドオドしながら必死に話す
声が届いてしまった
狙ってる?
可愛過ぎねぇか?
"男の人慣れてない"とか
"俺が慣らしてやんよー!"って
なるヤツじゃん?
ウズウズ
ゾワゾワ
湧き上がる俺の肉食な部分
"俺で慣れろよ"
って、言いた過ぎる
腹ン中を必死に隠して
「ウチのお肉であたったんじゃ
って、思って怖くなっただけだから
そんな身構えなくて良いよ
カワイコちゃん」
少し芝居くさかった?
さすがに下心出ちゃったの
バレた?