第16章 近過ぎたキミ(及川徹)⚠兄×妹R18⚠
心にもない言葉を
言ってみるのは
そうしなきゃって思うから
姫凪が誰かのモノになった時に
理性を保ってなきゃ
ダメだから…。
『えー…なんでー…?
なんでそんな寂しい事言うの?』
姫凪がオレを見上げて
首を傾げる
「好きなんじゃないの?
まっつんの事…」
恐る恐る聞くと
『お兄ちゃんの方が好きだもん』
膨れっ面で睨む姫凪
「姫凪のブラコーン!」
浮き立っちゃう心を
わざとらしく誤魔化して笑う
期待とかするだけ無駄なのに
分かってるのにね
抑えきれなくなるだ
姫凪、なんで姫凪は
オレの妹なのさ?
血のつながりさえなければ
包み隠さず想いを伝えられるのに
その可愛い唇から
漏れる"大好き"を
オレだけのモノに出来るのに……