第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
「…今度泊まりに来て良いか?
その、試合に勝ったら!!
ご褒美…に…」
『うん』
「よし!じゃあ死んでも勝つ!」
『死んじゃだめ!』
「お、ぅ。
分かった…。
また明日、な。
迎えに来るから」
『分かった
また、連絡するね』
「じゃあ、また明日」
秘密を隠したまま
増えてしまった約束
走っていく背中が
角を曲がった瞬間
頬を伝う涙
愛されて幸せなのに
幸せを感じれば感じるほど
苦しくなる
きっと明日の朝も
影山くんは私に向かって
惜しみない愛を注いでくれる
でもまたきっと
私はその愛に甘えて
秘密を秘密のままにしてしまう
こんな私は
影山くんに相応しく
ないんじゃないのかな…
そんな事を思ったところで
離れられるわけもないんだけど…。
ズルい自分に
嫌気がさしたのを
見透かしてた様に鳴った電話は
国見から
出ないで放置してると
今度はLINEが届く
[お前が好きだ
俺がお前を幸せにする]