第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
"なに?"そう答えるより早く
伸びてきた手が
私の肩に触れ
熱い息が
首筋に近付いてくる
え?え?えぇ?!
なにこれ、どういう状況!?
浅い呼吸が
項を擽り
冷たい唇が当たる
擽ったいとか
そんな思いを追い越す
羞恥心
だってマネージャーって
思った以上に動いて
汗だくになったし
さっき走ったし
変な汗もかいたし
制汗スプレーじゃ
ごまかせないほど
色んな香りが
自分にまとわりついてるって
誰より自分が一番知ってる
だからこそ
『ちょ、待って!
汗かいてるから!』
離れようと足掻いた訳だけれども…
「うげっ!」
『いったぁ!』
私の石頭が
影山くんのオデコにダイレクトに
ぶつかり鈍い音と
影山くんが呻く声が落ちてくる
チラリと視線を流すと
明らかに赤くなったオデコと
痛みに歪んだ顔
『わぁあ!ごめんなさい!
えっと、冷たいタオル!
冷えピタもあったはず!』