第75章 HIDE AND SEEK(影山飛雄)
「チャリの後ろお尻痛いかもだから
タオルでも敷いて…」
強引な日向への抵抗を諦めかけた
その時
「日向ァ!!待てコラ!」
後ろから迫る低い声と
「俺が送るから良い!」
繋がれた手
え!?
右手は日向に。
これはさっきから変わってない
たださっきまでは
空だった左手を掴んでるのは
まさかの
「行くぞ、布施」
影山くんだ。
行くぞって言われても…
あまりの急展開に
声が出ない
「なんだよ
送るなら最初から
そう言えば良いのに
じゃあな、布施さん!
また明日ー!」
じゃあな、じゃない!
行くんじゃない!
バカ日向!
このままじゃ
「…」
『…』
気まずいまんまじゃないのよ!
行くも戻るも出来ないで
ただ繋がれた手と手が
揺れてるのだけの空間に
『影山くん、あの…送るって
本当?』
痺れを切らしたのは私。
「イヤか?」