第70章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋⑥(宮侑 治)
俺のお強請りに応えたいけど…って
迷う顔が愛おしくて
苛めたなるけど…ここは我慢やんな?
「あほ、チャント言い。
遠慮なんか要らんって教えたやろ
お前が望むなら
俺はなんぼでも叶えたるから」
優しく言葉を落として口付ける
「…早く繋がりたい
薄い壁も嫌…やけど
今は、チャントして?
ずっと…一緒やから
その時が来たら…付けたい言うても
嫌やって、お強請りする、から…」
唇を離すと
凛と通るけど甘さを残した声が俺に届けられ
「私が…付ける
治…ジッとしてな?」
上着のポケットから抜かれたコンドームを
自身にキスを落としながら
器用に嵌めるサクラ
「…どこでそんなエロい付け方覚えてん
俺教えてへんー」
照れ隠しに膨れると
「フフ…姫凪より
私はガリ勉タイプなんよ
治の好きそうな事
もっともっと…覚えるから
もっとずっと…好きで居って」
少し湿った手で頬をなぞり
そのまま深く唇が重なり
早くと急かす様に腰が揺れる