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夢幻回廊【弐】裏夢専用(ハイキュー・弱虫ペダル)

第70章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋⑥(宮侑 治)


だから、なんて言うか…

「…じゃあ…なんで…!」

「なん?」

「ううん、なんでも…ない…事も
なくはない…」

「いや、どっちやねん。
どないした?
チャント言えや、何でも聞く。
気ぃ悪い事してたら
直すから…な?」

仲直りのキッカケ、的な?

我ながらお節介でお人好しで
呆れるくらい、らしくねぇけど

「てゆっか、そんなの二人でしなよ
オモシロ修羅場
撮影出来ないのは惜しいけど
今日は失恋の傷の治療優先って事で
消えてあげるからさ」

そうだよ。
今日だけ、特別。

サクラの前で泣くのも
二人の絆に泣かされるのも
ゴメンだから、な。

「角名くん!
あの…ありがと…」

だから、泣かすなって。

「礼言う所じゃなくね?
別になんもしてねぇ…」

「そっか…そやね」

「そうだよ。
…まぁ、アレだ…お幸せに」

必死にクールぶったセリフ
声が涙で掠れてる事が
バレ無い事を願いながら
屋上のドアを閉めた

"サヨナラ"なんて大袈裟じゃない
明日も明後日も
また会うんだから。

でも、バイバイ
俺の恋心…なんつって。

晴れ上がった空に顔を向けて
落ちる涙を乾かした。 
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