第68章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋④(宮侑 治)
「ほら、行ってまうで?
追いかけや~。
(ラブラブは目に毒や
他の所でやってくれ)」
低い声が背中に当たり
振り返ると険しい顔の侑
「…せやな、ほな行く」
真っ赤になって去るサクラの背中を
追い掛けて走る俺
”目に毒”
それはてっきり侑の事やと思ってた
大半はそうやったんかも知らんけどな。
でもきっとアイツの為でも
あるんかも知らんと思った
視界の隅に引っかかった
アイツの顔は
自惚れやなかったら
悲しい影を落としとったから。
追いかけようとした足が
一瞬止まりそうになる