第65章 咲く恋、散る恋、芽吹く恋(宮侑、宮治)
『侑が色男?!
ありえへんやん!
色男なら絶対、治くんやんな!
寡黙やのに優しいし』
「治はムッツリなだけや」
「ムッツリちゃうわ!
こっそり興味あるだけや!」
”あんのかい!”って
突っ込まれて笑う治くんに
ドキッと小さく跳ねた胸に
無視を決め込んで
「布施家のムッツリ担当が
通りますよ〜」
三人に混ざる
「サクラ!
ムッツリとか控え目な事言わんと
俺とガンガンエロい事…」
「「『それはアカン』」」
揃う声に嘆く侑くんに
笑いながら歩く道
二人への気持ちの差を
見てみぬふり出来なくなるのは
ほんの少しだけ後の話。