第58章 ♑瞳に酔う(赤葦京治)生誕記念 完結
『私もあんまり覚えてない…けど…』
「けど?」
『身体に京治が残ってる…』
白くて細い指が
俺が付けた痕をなぞって
綺麗に笑う姫凪さん
「そ、そうですか…」
不意打ちの様な笑顔にグッと来て
「…記憶が飛んだのは
あの変な飲み物のせいじゃないのかも
知れませんね…」
笑みを零す唇をユックリ塞ぎ
『ん、ん…どういう事?
アレのせいじゃないって、なんで?
あんなの飲んだからじゃ…』
「あんなのより
ずっと強い俺に一番効く
最高の媚薬に酔っただけ。
もっと酔わせて
欲しいんですけど…駄目?」
ユックリ下ろした唇で
いつ付けたか分からない
赤い華の上に赤を重ねる
『京治…えっと…体調は?』
「姫凪に酔えば治りますよ
おいで…今度はチャント
記憶にあるセックスがしたい…」
甘える胸元に痕を
"バカ"と照れる頬に手を
そして
『私も…抱かれたい
体力は誕生日にとって置きたかったけど
無くなっちゃって良い…
京治がほしいよ』
熱っぽく見つめてくる
瞳に俺を。
貴女の全てに溺れるキスを合図に
夜更けに気付かないフリをして
お互いの劣情に甘く激しく酔いしれた