第58章 ♑瞳に酔う(赤葦京治)生誕記念 完結
ー良いから。
それくらいさせて?
じゃあ、待ってるからー
さっきの電話での
チョット拗ねた様な
強引な声を思い出して
ニヤニヤと緩む頬
よし!サッサと終わらせて帰ろう!
途中絡んで来る
クラスメイトの男子を
ガン無視して必至にこなす課題
『終わった!
サクラ、ごめん
この後予定出来たから
先に帰るね!』
「例のイケメン彼氏くん?
本当ラブラブねー
はいはい、鍵は返しておくから
サッサと帰りなよ!
アイツがトイレに行ってる間にさ!」
『うん!今度奢る!!』
姿の見えないスキに
ダッシュで教室を出て
校門に着いてから
京治に電話を掛けるはずだった私の足が
「姫凪ちゃーん
待って待って!一緒に帰らねぇ?
ほら、これ。
お疲れ様のドリンク!
俺の奢り、飲みなよ
さっきコンビニ行った時に
こっそり買ってたんだよ」
軽くて耳障りな声に止められる